食品衛生審議会の部会「プベルル酸」で報告 今年度に実態調査 サプリも対象 結果踏まえ持論継続へ

消費者庁は9月4日、食品衛生基準審議会の食品規格・乳肉水産・伝達性海線状脳症対策部会を開催、紅麹事案で問題となった「プベルル酸」に関する調査状況の進捗が報告された。今年度、食品のプベルル酸汚染状況を調査する方針を報告。対象候補として、一部の果実加工品やチーズ、サプリメントなどが示された。

 部会ではプベルル酸の毒性試験結果を報告。一般毒性は、ラットを用いた7日間・28日間の試験で腎毒性、胃毒性の所見がみられたとした。遺伝毒性については、遺伝子突然変異は陰性で、染色体異常については今年実施する予定とした。

 また。プベルル酸が「Penicillium属」のうちどのような菌株から産生されるかを検討。①検査会社から提供を受けた食品等製造工場内の環境菌(Penicillium属分離株、)、②食品関連メーカーから提供を受けた工場内の環境菌(Penicillium属分離株、)、③国立医薬品食品衛生研究所・菌株分譲機関から提供を受けた菌株(P.adametzioides又はP.puberrulum近縁の株)ーーーーの計428株を対象に、プベルル酸の「産生性」を試験した。その結果、プベルル酸産生性の菌株は①204株中1菌株、②は109株中3菌株、③は115株中1菌株、計5菌株。②の3菌株は小林製薬の株とは異なる系統で、それ以外は同社の株と同一系統だったという。