日本版包装前面栄養表示ガイドライン今年度公表へ

消費者庁は12月3日、2025年度第2回日本版包装前面栄養表示に関する検討会を開催、パブリックコメントの結果を受け、「日本版包装前面栄養表示ガイドライン(案)」について検討した。今年度中にガイドラインを公表する予定。

「日本版包装前面栄養表示ガイドライン(案)」は⾷品関連事業者等が⼀般⽤加⼯⾷品に包装前⾯栄養表⽰を導⼊するための ⼀般的な取扱いやその望ましい在り⽅を⽰したもので、食品表示基準に位置付けず、あくまで事業者の任意の取り組みとされている。

この日の検討会では、9月21日~10月22日まで実施したパブリックコメントの結果を受けガイドラインについて検討した。パブリックコメントの結果、234項目の意見が集まった。

 「任意の取り組みのため、数値の誤りが発生した場合も違反に問わない運用をされたい」との意見には、食品表示法上の義務が課されるものではないが、例えば、食品表示基準第9条第1項第2号において、栄養成分表示を含む「第3条及び第4条の規定により表示する内容と矛盾する用語」については、容器包装への表示が禁止されているため、関係法令等の順守をお願いするとした。この他、「将来的に、食品表示基準に位置付けることや栄養強調表示の取扱いを整理することなど、規制的な措置の必要性を含め見直しの要否を検討する」との文言に言及した意見があった。将来的な義務化を検討する際には改めて検討会等を開催の上、慎重に議論するべきであり、今後の食品事業者の自主的な取組の拡大を期待する状況で、このような規制的な表現は食品事業者の取り組みを委縮させる可能性があるとし、記述の削除をするべきとの意見であった。構成員でも削除に反対する声と賛成する声に意見が分かれ、座長に一任するとの方向性が示された。

 消費者庁は今後については、今年度中にガイドラインを公表する予定としている。