抗酸化ビタミン高摂取の肥満者、膵がんリスク低く

 国立がん研究センターは3月10日、食事からβ-カロテンなどの抗酸化ビタミンを多く摂取しているBMI25以上の人は、膵がん罹患リスクが低かったとするコホート研究結果を示した。

 研究は、1995年・1998年にがんの既往がなかった約9万人を対象に2013年まで追跡。食事アンケート調査から抗酸化ビタミンとして、レチノール活性当量、β-カロテン、β-プトキサンチン、リコペン、ビタミンE、ビタミンCの摂取量を算出し、膵がん罹患リスクとの関連を調べた。

 その結果、約15年間で581人が膵がんに罹患。全体としては、抗酸化ビタミンの摂取量と膵がん罹患リスクとの関連は認められなかった。一方で、BMIが25以上の過体重・肥満の人では、レチノール活性当量、β-カロテン当量、α-カロテン、β-クリプトキサンチンの摂取量が多いグループで、摂取量が低いグループと比較して、膵がん罹患リスクが低いことが分かった。過体重や肥満の状態では、脂肪細胞から炎症性サイトカインが放出されることにより、慢性的な炎症状態にあると考えられており、レチノール・カロテン・β-クリプトキサンチンは脂溶性であるため、特に過体重・肥満を有する人に有効であった可能性があるとしている。なお、今回の研究では、サプリメントからの摂取量は考慮されておらず、研究の限界の一つとしている。