日本ウェルネス産業推進協会が設立シンポジウム

 日本ウェルネス産業推進協会は13日、設立シンポジウム「ウェルネス産業におけるエビデンスの在り方」を都内で開催、約150人が参加した。

 同協会理事の大澤裕樹氏は、冒頭の挨拶で、「ウェルネスフード推進協会」が組織変更、今年3月に「日本ウェルネス産業推進協会」に改称したことを説明。同協会を「JWIA(JAPAN WELLNESS INDUSTRY ASSOCIATION)」と称することを紹介し、エビデンスに基づき、ウェルネス産業の発展を支援する団体として、科学・産業・生活者のプラットフォームとなることを目的に活動するとした。また、事業としてはウェルネスフード事業とウェルネスエビデンス事業の2つを柱に、現在、特別賛助会員22社、賛助会員14社が参画しており、「ウェルネス産業の標準化」を目指し活動していくと話した。

 また、消費者庁長官の堀井奈津子氏が挨拶、機能性表示食品制度の見直しや厚生労働省と協力しながらサプリメントの在り方を検討していることを説明し、消費者の信頼を得て、消費者に選ばれる市場を作っていくための理解・協力を呼びかけた。

 同協会理事長で神奈川県立保健福祉大学理事長の大谷泰夫氏が「ウェルネス産業におけるエビデンスと社会実装の方向性」と題し基調講演。食・睡眠・美・運動などのウェルネス産業を消費者が自律的に自己判断で選択していく社会になることを協会のミッションと説明した。協会の目指す方向性として、エビデンスに立脚し、ウェルネス産業の信頼を集め、社会全体・産業全体の底上げしていくことを目指すとした。

大谷氏

 大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学教授の副理事長の森下竜一氏が「ウェルネス領域におけるエビデンス構築の課題と可能性」について講演。個人が病院に行く前、症状が出る前の段階に着目し、社会・環境・テクノロジーの力で老化や疾患リスクそのものを抑制する「ゼロ次予防」が今後重要になっていくと紹介。ゼロ次予防のカナメに抗加齢医学を挙げ、大阪万博で行った48万人の身体測定ポータルの検査データを基に生物学的年齢「エイジングクロック」の構築に向けた取り組みを行っていることを紹介した。

 京都府立医科大学大学院医学研究科生体免疫栄養学教授の内藤裕二氏が「ウェルネス研究の最前線と未来-ロンジェビティ・サイエンスが拓く新たな可能性-」をテーマに講演。京丹後長寿コホート研究で、食クラスターと腸内細菌叢クラスターからフレイルの発症率をみると、豆類・野菜の摂取率が高く、短鎖脂肪酸有意の腸内細菌の人がフレイル発症率が低いことが分かったことを紹介。また、「生きがい」とフレイル・筋肉量・握力などとの関連を解析した結果、「生きがい」がない人は、ある人と比較してフレイルの発症率が高い傾向にあることが分かったとした。