環境表示13年ぶりガイドライン改定 25年ぶり実態調査も、消費者庁「不当表示は厳正に対処」
■環境省、13年ぶり「環境表示ガイドライン」見直し
「環境表示」は、製品・サービスのライフサイクル(原料採取から製造、流通、使用、リサイクル、廃棄)の各段階において、環境に配慮した点や環境負荷低減効果等の特徴を説明文やシンボルマーク、図表などを用いて説明したもの。環境ラベルや宣言が含まれる。

環境省は、グリーン・ウォッシュ対策の国際的動向を踏まえ、今年3月「環境表示ガイドライン」を13年ぶりに改定。ガイドラインは、環境表示に関する国際規格ISO/JIS Q 14020シリーズへの準拠を基本的な考え方として示している。
ガイドラインでは、5つの基本項目を定めている。その1つである「あいまいな表現や環境主張は行わないこと」では、漠然とした主張、美しい自然の映像やデザイン、シンボルマークを使用する表示について、消費者にあたかも環境に配慮したものであるかのような印象を与えることを指摘。「環境にやさしい」「グリーン」「持続可能」などの例を挙げ、これらの主張を行う場合は、単独では行わず、必ず合理的な説明文を付けることを記載した。
「環境主張の内容に説明文を付けること」では、説明文について、正確で、誤認を与えないものでなければならないことに言及。また、説明文は、実証されていて、検証可能でなければならないとした。主張については、製品全体に対するものか、製品の部分もしくは包装にだけか、サービスの要素に対するものか明確に提示しなければならないと明記した。
「環境主張の検証に必要なデータ及び評価方法が提供可能で、情報にアクセスが可能であること」では、主張を作成する以前に主張内容が実証され、それを検証するための評価方法が準備されていることが要求事項にあると指摘。評価は、完全に文書化すること、文書は情報公開の対象であることなどを盛り込んだ。
環境省の担当者は改定について、チェック体制の構築が難しい中小企業などにも活用してもらうために、今回初めてイラストを用いて説明を行ったと説明。また、環境表示は、海外で商品・サービスを展開する際に、他社との差別化に繋がるが、グリーン・ウォッシュの動きを受けて、環境表示を止めてしまう企業もあるとし、ガイドラインを活用してほしいと話している。
■環境ラベルで25年ぶりの実態調査
消費者庁が8月に公表した「環境ラベルに関する実態調査報告書」は、「本調査の趣旨等」「本調査の概要」「景品表示法上の考え方」「消費者庁の取組」の4章で構成。公正取引委員会が2001年に行った調査から25年ぶりの改定を行い、景品表示法上の考え方を明記した。調査については、ウェブサイトやECサイトなどから環境ラベル139種類を収集した実態調査と消費者1000人へのアンケート調査、事業者等へのヒアリングを行った。
消費者調査からは、商品等を初めて購入する場合、環境ラベルを意識する人は、「よく参考にする」「ときどき参考にする」合わせて31.4%が参考にすることが分かった。また、購入時に類似する他社商品が複数にある場合等では、34.2%が「参考にする」と回答した。消費者庁は、商品・サービスを選択する上で環境配慮が判断要素の一つになっており、「環境ラベルの有無を重視している消費者が一定数存在する」とした。

サンプリング調査では、石油由来プラスチック等の削減をもって環境配慮を訴求する環境ラベル25種類のうち、削減率が具体的数値を用いて明確に表示されていないものが15種類あった。また、環境ラベル139種類のうち、説明等が併記されていないなど、訴求する環境配慮の内容が外形上「明確でないもの」が59種類みられた。



